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ChatGPTに74条2項保存を聞いたらうまくはぐらかされた!

話題のChatGPTに74条2項保存について聞いてみました。

74条2項保存とだけ聞いてピンとくるのは、かなり法律に詳しい人かと思います。果たしてChatGPTはどうでしょうか?

【質問】
74条2項保存について教えてください。

【ChatGPTの回答】
74条2項の内容について、具体的な法律名や文脈が不明ですので、一般的な情報を提供します。74条2項に関する情報は、国や地域、法律の種類によって異なる可能性がありますので、法律の名称や詳細な文言に基づく具体的な解釈はできません。
ただし、一般的な法律の枠組みでは、項は法律の章や節に相当し、項の下には条や号が存在することが一般的です。項とは、より詳細な規定や内容を示すために法律が用いる分類の一つです。
もし特定の法律や法令の74条2項についての具体的な情報を求めている場合は、該当する法律の名称や文言、国や地域についての詳細な情報を提供していただくことで、より具体的な回答が可能です。

具体的な法律名や文脈が不明だとのことで、回答をはぐらかされました……

74条2項保存とは、「敷地権付区分建物の不動産登記法第74条2項による所有権保存登記」のことです。法律に詳しい人ならご存じでしょう。

敷地利用権と専有部分が一体化された建物のことを敷地権付区分建物といい、一般的には分譲マンションを指します。

・敷地利用権…マンションが建っている土地を利用する権利
・専有部分…マンションのそれぞれの部屋
→敷地利用権+専有部分=敷地権…マンションが建っている土地を利用する権利と、マンションの部屋の所有権が一体となって登記されている権利形態

土地と建物は、本来別個の不動産であり、登記も土地と建物に分けてなされます。しかし、敷地権付区分建物(分譲マンション)は、土地と建物の登記が一体化しているというわけです。

次に、所有権保存登記の説明です。
所有権保存登記は、新築の建物を建てたときになされる登記であり、簡単に言うと、「この新築の建物は自分のものだ!」と周囲に主張する権利です。

登記には登録免許税がかかります。
所有権保存登記の登録免許税は、「不動産の価額の1,000分の4」です。不動産の価額が1000万円の場合、登録免許税は4万円です。

これが新築一戸建ての場合は何も問題になりません。
しかし、新築分譲マンションの場合に問題になります。
分譲マンションを建てたのはマンションの分譲業者ですから、マンションの各部屋は分譲業者から希望者へ「販売」された形になります。

「販売」というのが問題で、「売買または競売による所有権の移転」の場合、「不動産の価額の1,000分の20」が登録免許税として課されます。

・新築一戸建てを購入…登録免許税は不動産の価額の1,000分の4
・新築分譲マンションを購入…登録免許税は不動産の価額の1,000分の20

上記のように、新築一戸建てを購入した場合と、新築分譲マンションを購入した場合で登録免許税に差が出るのは不公平だと考えられます。

ここで、不動産登記法第74条を見てみましょう。

第74条【所有権の保存の登記】
1. 所有権の保存の登記は、次に掲げる者以外の者は、申請することができない。
一  表題部所有者又はその相続人その他の一般承継人
二  所有権を有することが確定判決によって確認された者
三  収用(土地収用法 (昭和26年法律第119号)その他の法律の規定による収用をいう。第118条第1項及び第3項から第5項までにおいて同じ。)によって所有権を取得した者
2. 区分建物にあっては、表題部所有者から所有権を取得した者も、前項の登記を申請することができる。この場合において、当該建物が敷地権付き区分建物であるときは、当該敷地権の登記名義人の承諾を得なければならない。

不動産登記法第74条1項には、所有権保存登記ができる者として3つの類型が定められており、逆に言えば、この3つの類型以外の者は所有権保存登記をすることができません。

分譲マンションの表題部所有者は(分譲業者)ですから、本来、分譲マンションの購入者は、所有権保存登記をすることができません。

1. 所有権の保存の登記は、次に掲げる者以外の者は、申請することができない。
一  表題部所有者(分譲業者)又はその相続人その他の一般承継人

不動産登記法第74条2項は、同1項の例外を定めたものといえます。新築分譲マンションの購入者も、新築一戸建ての購入者と同じように、建物の価額の1,000分の4の登録免許税にしてあげましょうという、国の「やさしい」配慮なのです。(登録免許税は国税です。)

2. 区分建物(分譲マンション)にあっては、表題部所有者(分譲業者)から所有権を取得した者(分譲マンションの購入者)も、前項の登記を申請することができる。この場合において、当該建物が敷地権付き区分建物であるときは、当該敷地権の登記名義人の承諾を得なければならない。

さて、気を取りなおして、もう一度ChatGPTに74条2項保存について聞いてみましょう。先ほどは質問の仕方が悪かったかもしれません。もう少し具体的に聞いてみましょう。

【質問】
敷地権付区分建物の不動産登記法第74条2項による所有権保存登記について教えてください。

【ChatGPTの回答】
不動産登記法第74条2項による所有権保存登記は、敷地権付区分建物に関連する登記手続きの一つです。以下に所有権保存登記の概要を説明します。
所有権保存登記は、敷地権付区分建物の所有者が、その建物を担保にして融資を受ける場合や、他の権利者との争いが発生した場合に所有権を確保するために行われる登記手続きです。具体的には、建物の所有者が登記所に所有権保存登記の申請を行い、建物についての権利関係を公示することで、第三者に対してその所有権の優先権を主張することができます。
所有権保存登記により、建物の所有者は他の権利者や債権者との優先順位を確保することができます。例えば、建物を担保にして銀行から融資を受ける場合、所有権保存登記によってその銀行が優先的な担保権を持つことが公示されます。
また、所有権保存登記は他の権利者との争いが発生した場合にも有効です。たとえば、他の所有者が自分の敷地に建てられた建物に対して所有権を主張した場合、所有権保存登記によって自身の所有権を主張し、優先的な権利を示すことができます。
ただし、具体的な手続きや条件は国や地域によって異なる可能性がありますので、不動産登記法の該当条文や地方自治体の規定を参照することが重要です。専門家や行政機関に相談することで、より具体的な情報を得ることができます。

それっぽい回答が返ってきていますが、突っこみどころが満載ですね。
特に、「例えば、建物を担保にして銀行から融資を受ける場合、所有権保存登記によってその銀行が優先的な担保権を持つことが公示されます。」の部分は明らかに間違いです。優先的な担保権の公示といったら、一般的には抵当権設定登記でしょう。

専門的な内容でChatGPTを利用する場合、利用者にその分野に関するある程度の知識がないと厳しいようです。

余談ですが、ChatGPTは、自分の回答が間違っていた場合の予防線を張ることも忘れません。
「ただし、具体的な手続きや条件は国や地域によって異なる可能性がありますので、不動産登記法の該当条文や地方自治体の規定を参照することが重要です。専門家や行政機関に相談することで、より具体的な情報を得ることができます。」

このような点は抜け目ない……

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